明けても暮れても

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本州に接近するまではノロノロしていた台風だったが、そのせいか上陸する頃には巨大な台風に育ち上がっており、関東は各地で大変な暴風雨に見舞われたけれど、上陸から数時間後にはその形を失って熱帯低気圧へと変わった。なので土曜の昼頃には真っ青な空が広がり、高気温が戻ってきた。

と公延はお互い在宅なのに初めて別々に食事を取り、翌朝は初めて寝坊をして朝は起きて来ず、それに公延がソワソワしていると、「昨日休みになっちゃったから休日出勤」と連絡を受けて昼から出かけることになってしまった。

また運の悪いことに土曜のはほとんど予備校。一応メッセージで連絡はしたけれど、それが既読になったかどうかは怖くて見られなかった。というわけでこの日も公延が帰宅した時にははおらず、が担当する分のお菜が用意されていただけだった。

さらに翌日は無事に台風一過で延期が心配されていた国体の各試合が行われ、大学時代の同期が成年の部で出場するという都合上キャンセルするわけにもいかず、当然久しぶりの同期会状態になり、喧嘩した妻が待ってるから帰るとも言えずに飲み会になり、帰宅したのは0時直前だった。

弁解も謝罪も出来ないまま公延は月曜日を迎え、余計なことは話さないと普段通りの朝の支度をし、無言の車内に冷や汗を流して出勤した。失言以来まとまった時間が取れなかったので、に対して何を言えばいいのかということが全くまとまっていなかったからだ。

ただ、公延自身も意外なことに、に対して「面倒見てやってるのに偉そうなことを言いやがって」とは全く思わなかった。に反論されたことは、にとっては当然の主張だということは理解できたし、彼女のことを完全に子供だと思って何も考えずに言ってしまった失言だという自覚があった。

を成人した大人の女性だと理解できていたなら、それを受け入れていたなら、あんなことは言わなかったはずだ。自分が本当に胸を張って威張れるような大人であったなら。

そんな自覚に気分が落ち込んでいた公延だったが、肩に暖かさを感じて全身に寒気が走った。油断してて気付かなかった。慌てて振り返ると、外国語担当のサクラ先生がにっこりと微笑んでいた。

「木暮先生、具合でも悪いの?」
「お、おはようございます、大丈夫です、ちょっと疲れてるだけで」
「あら、夜遊びでもしたの?」
「え、ええまあ、大学の同期が国体に出場したので、席が長引いて」
「え、すごい。私、国体って見たことないんです。お話聞きたいな」
「国体と言っても、試合は試合で、他と変わりませんよ」

公延は寒気が止まらなくて思わず腕をさすった。このサクラ先生、2歳年上の2年先輩だが、この学校に赴任してきたのは公延の方が3年先、というちょっと面倒な関係である。しかも現在20代の教師は公延とサクラ先生の他にふたりしかいないので、若者で括られがちでもある。

だが問題は、このサクラ先生が恋愛的なアプローチを繰り返し続けているということにある。

というか稀に「お前は彼女か」と突っ込みたくなるようなことを言ったりやりたがったりするので、彼女が赴任して以来の公延のストレス源になっていた。さらに現在サクラ先生は29歳、公延が見る限りでは30歳を目前に結婚を焦っており、そしてその相手には公延を望んでいるらしく、今年はアプローチが執拗になっていた。プライベートで会ったことなど1度もないのに、なんでそこまで思い込んでるんだ。

「先生もすごい選手だったって聞きましたけど、動画とかないんですか?」
「僕は持ってないですね。母校には残ってるのかもしれませんが……
「ていうかバスケ部の顧問、やらないんですか?」
「僕はプレイしてただけなので、指導者としては役に立ちませんよ」

というかそのバスケ部の現顧問の先生はすぐ近くに座っている。それを知ってるはずなのに聞こえるような声でそんなことを言う感覚も理解できなかった。公延は時計をチラチラ見つつ適当にあしらい、時間が来ると逃げるようにして職員室を出た。

そしてまた肩を落としてため息をつく。

公延には大学卒業以来、しつこく思いを寄せてくる女性がふたりいて、そのひとりがこのサクラ先生だった。年が近いし、転任してきたサクラ先生に学校のことを教えてあげてくださいね、と言ってきたのは例の教頭だったのだが、公延はほぼ初対面で「やばい、気に入られた」と気付いた。

以来2年間、学校以外で会ったこともないサクラ先生がどんどん彼女面をするようになっていくのを怯えながら見ていた。この人いつかストーカーになっちゃうのではと思えて仕方なかった。

もうひとりは大学の後輩で、こちらは在学中からなので6年から7年は公延に片思いをしていることになるのだが、付き合うことは出来ないと何度言っても諦めない。体育会系の良いところが最悪の形で出た。

きゃーきゃー言いながら教室に戻っていく生徒たちの波に飲まれながら、公延はまたため息。

バチが当たったかな……

公延はサクラ先生と後輩が鬱陶しいあまり、との結婚を渡りに船だと思ったのだ。とは面倒くさい恋愛も駆け引きもなく、遠縁という身元保証があり、収入から人ひとり養わなければならないのだとしても、4年後にはまた独身に戻れる。でも離婚したなんて言う必要はない。そんな下心が少しだけあった。

かといってを憐れみ、彼女の窮状に力を貸したかったのも間違いではない。あの時、を背中に庇って来栖ダイキを撃退したあと、それを思いながら、自分にだって得はある、あのふたりを完全に拒絶できる大義名分になるじゃないかと思ってしまったのだった。

結果、制度を利用しただけの妻は自分に想いを寄せ始め、それに気付かずに失言をし、サクラ先生は相変わらず鬱陶しい。になんて言えばいいのかはまとまらないし、それを考えると自分が一体この結婚と妻をどう考えているのかを掘り下げねばならず、それも憂鬱だった。

何も考えず、何も自覚せず、何も後悔せずにを社会に送り出す。それが一番いいはずなのに。

ほぼ自業自得で公延は呻いているわけだが、一方でサクラ先生はターゲットの様子がおかしいことには、とっくに気付いていた。異変はお盆休み明けから突然始まり、しかも女の匂いを感じさせるものばかり。

突然の車通勤、今まで見たこともない生活感あふれる弁当、スマホを覗き込む回数の激増、一番親しい同性の先生の誘いを全部断る、教頭と内緒話をしている。これらの変化によりサクラ先生は「木暮先生は結婚を考えてる相手と暮らし始めたのでは」と思い込んだ。

まあまさか女子高生と電撃入籍したとは誰も考えないわけなので、サクラ先生の思い込みは当然のことだったかもしれない。だが問題は、サクラ先生自身が公延と結婚するつもりでいた、ということだ。

サクラ先生は出会った瞬間に「わ、この人ダンナにしたいかも」と思い、以来そのつもりで公延に接してきた。自分たちはもう若くないし、若者のように大恋愛で揉めて揉めてゴールインするような年ではないし、互いの身の丈にあった者同士で結婚して夫婦になるのが一番いい――と思っていた。まだ27歳だったのに。

なので彼女の中に湧き上がった怒りは名前も知らない公延の相手に向かった。公延が地味で飾り気のない弁当を食べているだけで頭に血が上った。彼氏にこんなダサい弁当持たせるなんてどういう神経してるの。彩りも華やかさもないし、品数も少なくて貧相。それは公延が自分で詰めているからであり、節約生活だからなのだが、サクラ先生は女子力の低い謎の女への憤りでいっぱいになっていった。

悪いことは重なる。と気まずくなってしまった翌週、サクラ先生が静かに怒りを溜め込んでいるなど知らない公延は、研修の帰りで乗換駅に到着したところで聞きたくない声を聞いてしまった。件の学生時代から片思いされている後輩だった。

大学でもバスケットをやっていただけあって彼女は背が高く、しかし顔が小さくて骨格も華奢で、ファッションモデルのような女の子だった。だが、晴子にも言ったように、公延は女性の容姿にこだわりがなく、逆に言うと内面に厳しい側面があった。ムカついても顔が可愛いから許せる、なんていう感性がない。

なので何度断ってもしつこい彼女には好意を抱きようがなかった。

「先輩、家この路線じゃなかったですよね。引っ越したんですか?」
「まあね」
「今日もう終わりですか? 予定なかったらご飯どうですか?」
「いや、暇じゃないから」
「あ、じゃあ私ご飯作りに行きましょうか!」

こうして一方的に話を進められるのも苛ついて仕方なかった。学生時代からずっと彼女はこんな風に公延の意志を無視して話を進めてきた。君とは付き合えない、と何度言ったかわからない。なのにまだこのしつこさ。今では社会人なのだろうに、本当に社会でやっていけているのか心配になる。

いい人を演じる必要がない公延は隠さずにため息をつき、後輩――キラリに言う。

「あのなキラリ、もう何年も何回も言ってるけど、お前とは付き合わないよ」
「じゃ誰と付き合うんですか?」
「お前以外の誰か」
「でも今彼女いないんですよね?」
「それ関係あるのか?」

キラリはきょとんとした顔で首を傾げ、唇を尖らせている。こういう芝居がかった仕草も苦手だった。

「ありますよ。相手いないなら付き合ってみればいいじゃないですか」
「オレにその意志がないのに、なんで付き合わなきゃいけないんだよ」
「付き合ったら変わります。挑戦と努力なくして勝利は掴めないんですよ」
「人間関係と競技を一緒にしないでくれないか」

こんなやりとりを都合7年くらい続けてしまっているわけだが、キラリには変化がなくても、公延は最近とんでもない変化をし、そして事なかれ主義を気取っていたせいで余計に面倒を抱え込む羽目になった。がいない隙に赤木と晴子に泣きついたところ、普通に怒られた。

こうして話の通じない後輩や思い込みの激しい同僚に絡まれていると、嫌でもとの平穏な日々が脳裏をよぎった。静かな朝、おいしい食事に穏やかな会話、忙しくも充実した日々、お互いの暮らしを尊重しながら積み重ねてゆく日常。そして何より、との間には、信頼があった。

あるいは公延にとっては、自身の未来という可能性への挑戦を諦めない同志でもあった。

ごめん、そういう日々を守っていかなきゃいけないのに、それに気付けないで。

「キラリ、可能性はゼロだから、今後一切こういうことはやめてくれ」
「可能性はいつでも必ずあります。先輩、そんなこと言う人じゃなかったはずですよ」
「だとしたらオレはもうお前の知ってる先輩じゃない。学生時代は終わったんだよ」
「先輩こそ学生時代を引きずりすぎて大事なことを忘れてますよ。大人になってください」
「いい加減にしろキラリ」

おそらく、キラリをここまで思い込ませたのは公延の「優しさ」が原因だ。その意志がないのなら、きっぱりと断らなければいけなかったのに、後輩の女の子をわざわざ傷付けることはないと、曖昧な態度を続けてきたせいだ。それは優しさでもなんでもなく、女子と揉めるのが面倒くさかっただけだ。

「この先どんなことがあっても、お前のことは好きにならないし、付き合わないし、結婚もしない。友達にもならない。お前がどれだけ自分勝手な理屈を並べたところで、オレは絶対にお前以外の人を選ぶ。無人島にふたりきりになってもそれは変わらないよ」

遅すぎた言葉だとはわかっていたけれど、公延は初めて自分の中に巣食う善良という名の呪いから目を背けた。

「それから、パートナーはいる」
「は!? どういうことですかそれ! 誰!?」
「お前には関係ない。個人情報」
「関係なくないでしょ、私の知ってる子ですか!?」
「お前は他人。答える義務はない」
「嘘でしょ、先輩、私が何年も先輩のこと想ってきたの知ってるじゃないですか、ひどい」
「被害者面するのもやめてくれ。迷惑だから」
「わかった、私のこと嫌いだからそういうこと言うんでしょ、すごいショック。死ぬかもしれない」

懐かしさを覚えた公延は頬が緩みそうになって唇を引き結んだ。キラリは学生時代からずっと、自分の思い通りにならないことがあると、すぐに「生きていられない」とか「自殺するかも」と言い出す癖があった。長く付きまとわれたせいで情報は多い。彼女はいつもそう言うだけ、自殺を試みたことは一度もない。

「さようなら、キラリ。オレはパートナーのところに帰る」

おそらく自分はこのキラリとサクラ先生を傷付けた男になるんだろう。面倒くさいことから逃げていたせいで、ふたりの女性の心に傷をつけて、苦しませるんだろう。それは善い行いではないんだろう。けれど、その償いは彼女たちに向けるのではなく、いま同じ家で共に暮らすに捧げるべきだと思った。

それは面倒を厭わずに向き合うこと、互いを理解し合うこと、諍いを恐れずに気持ちを伝えること。

本音を言えば、そんな気恥ずかしいことを年の離れたとなどやりたくはなかった。けれどそうして逃げ続けた結果がキラリとサクラ先生なので、せめて家の中のことは自分で始末をつけねば。大人だからとかっこつけてから逃げていては、4年どころか1年ももたない気がした。

そんな決意を胸にキラリの前から立ち去った公延だったが、悪いことは重なるのである。このキラリとのやりとりをサクラ先生に見られていた。夏休み中に突然様子がおかしくなった木暮先生を見かけて追いかけてみれば、小顔で手足の長いモデル体型の女性とふたり。サクラ先生はあれが例の女かと思い込んだ。

木暮先生、いつもわりと地味なのに、何あのモデルみたいな女子。ああいうのが好みだったの? 身長高すぎでしょ。手もでかすぎ。それに、モデル系なのにあのダサ弁当はどうなの。栄養バランスも悪いし、外見だけは整ってて女子力底辺て、あんな女の何がいいの。

そんなサクラ先生だが、単に英語が話せるだけでなくマルチリンガルで、外国語担当の先生としては優秀という評価を受けている。それは本人もしっかり自覚があり、また容姿も美しいタイプだったので、公延が自分を好きにならないとは露ほども信じていなかった。

そういう歪なピースがこの時に集中して集まってきたのは、公延との同居生活がそろそろ2ヶ月になろうかという時期で、どちらも自覚はないながらも「以前と異なる雰囲気」が漏れ始めていたせいだったのかもしれない。秘密を秘密にしようとすればするほど怪しまれる挙動も出る。

決意を新たにした公延は何も知らないまま、研修の復習もそこそこににどう釈明をするべきかを考え始めた。彼にしては真面目に真摯に、そして真剣に。彼のこれまでの人生のほとんどは、「とにかく波風を立てないようにすればいい」という対処だけで成り立っていたが、この「家庭内」ではそうもいかない。

立ってしまった波風はなんとか宥め、揺れを止めさえすればいいと思っていた。なぜ波風が立ってしまうのか、波風が立たないようにするにはどうすればいいのか、そういうことは気にしなかった。

そういう意味では、公延は自己中心的な人物だったのかもしれない。だがそれに気付いてしまった以上、反省しないわけにもいかなかった。そういうことを突き詰めていくととの結婚にもちょっとした後悔があることは否定できなかったけれど、自分で決断した以上は途中で投げ出したくなかった。

そうして10月の半ば、公延はまたソファにと向かい合い、ペコッと頭を下げた。

「大人を振りかざして無神経なことを言った。を守って保護してやらなきゃいけないんだって思うあまり、がもう成人してるってことをいつも忘れてる。でもまだ高校生なんだし、自分は大人なんだからってループで、いつも勝手な憶測でのことを考えてたと思う」

その点は主に晴子に怒られた。いくら高校生で子供って意識があるからって、自分の考えを言葉に出来ない赤ん坊じゃないんだから。ちゃんにはちゃんの意思があるし、それが高校生だから全て気の迷いで浅はかな考えだっていうのはおかしい。木暮さん自分の高3の時のこと、忘れ過ぎじゃない?

ぐうの音も出なかった。18歳の自分には強い意志があり、未来への希望があり、好みもあれば嫌いなものもあり、それは27歳の今となんら変わらなかった。なのにいっぱしの大人のような口ぶりでの意志を知りもせずに、勝手な憶測で失言をした。それは痛いほど理解できた。

「協力して生きていかなきゃいけないって思ってたはずなのに、との毎日が普通に送れてるからか、がどう考えてるかよりも、オレがどうしてほしいかってことになってたと思う、この間の話。それは悪かった。失言だった。の言う通り、それは自分で決めることだったと思う」

にその自由を委ねるだけでなく、自分もそうあるべきだと思った。確かに今自分たちは夫婦という状態にあるけれど、状況はちょっと特殊だし、子供がいるわけでもないし、が学生を恙無く終えられるまでは、自分で考えて自分で決めるということが尊重されなければ。

……それから、目を背けたいのが正直なところだけど、がこの結婚に誠実でいたいと思ってることは、ちゃんと受け止めたいと思う。そう考えられるの、偉いなと思う。無理してるんじゃないかって、どうしても思っちゃうけど、そこは信じる。この生活を続ける以上、信頼関係は失えない」

だが、公延は公延で、重いリスクを背負っていることの方が現実でもある。

「でも、女子高生と結婚してしまった高校教師という、オレの状況も、汲んでほしい。JKと結婚できてラッキーとか思えるタイプじゃないし、自分でもまだ上手く考えられないから、もう少し時間がほしい」

そしてもう一度頭を下げた。

のことは嫌いじゃない。嫌だったらそもそも結婚なんか出来ない。一緒になんか暮らせない。だけど、覚悟がいるんだ。真正面から考えるだけでも勇気がいる。待ってて、もらえないかな」

公延が膝に置いていた手に、の手が重なる。握り締めていたのか、白っぽくなっている。

「ありがとう。私の言葉を子供の戯言じゃなく、ひとりの人間の言葉として受け取ってくれてありがとう。面倒なこと言いやがってって思われるかもって思ってたけど、ちゃんと考えてくれて、ありがとう」

これを繰り返していくことが、自分たちには大事なのだとふたりは思った。

「私、信じてた。公ちゃんは逃げたりしないって。そういう人じゃないって。だから公ちゃんとなら結婚できるって思ったし、いま普通に暮らせてるのはやっぱり公ちゃんだったからなんだなって、思ってる。そういう公ちゃんだから、一緒にいたいって思ったんだなって」

公延の手を取り上げ、はゆるりと握手の形に握り変えた。

「たぶん私たちは今、受験に受かることをゴールだと思ってる気がするけど、むしろそこがスタートでしょ? 今はまだ準備期間みたいなもので、私が学生になれて、バイトも出来るようになって、そうしたら本当の意味でみんなが望んだ私の暮らしが始まるんだと思う」

そしてその暮らしを諦めないために掴んでしまった希望がふたりの結婚だった。

「きっとこういうこと、何度もあると思う。でも、ちゃんと思うこと言って、話し合っていかない?」

の言葉に頷きながら、公延は繋がった手を強く握り締めた。

この手がサクラ先生やキラリではないことに、心から感謝していた。